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「霸王の輔 呉越春秋異聞」第二話を公開しました。

第一話からちょっとトーンダウンして、今回は舞台背景というか、状況説明が多めになりました。
「臥薪嘗胆」とか「同病相憐れむ」などの言葉は知られていても、「春秋時代の呉越」というのは、一部の方をのぞいてそれほど馴染みのない題材かもしれません。

とりあえず、

「昔の中国の片隅に呉と越という小さな国があった」
「その西のほうに楚というでっかい国があって呉と楚は対立していた」
これだけ押さえていただければ大丈夫です!

 

今回描きたかったのは、こーせん様のこの台詞

「空の器」というのはちょっと抽象的な表現になってしまいましたが…(ちなみに「そらのうつわ」ではなく「空の器」です、念のため)

「国という大きな存在が宿るための依代」のような意味で使っています。つまり、個人の意志を超えて「国の使命」を受け入れる容れ物です。

生まれながらに太子であり、個人としての自己をあえて消すことで、「越の王」として生きることを選んでいるこーせん様。
他人に意思を奪われ、空になってしまった范さんとは、まったく違う「空の自分」です。

この出会いが、范さんにどんな影響を与えるのか――
これから少しずつ、描いていきたいと思います。

 

次回について

次回三話は、コミティアに間に合わせるために短めのページ数で描くつもりでしたが、范さんの過去を掘り下げた番外編的なエピソードが浮かんだので、そちらを描こうと思っています。

こちらは同人誌版のみの収録となります。
(Web掲載はありません)

コミティア関連の情報は追ってお知らせいたします。

イベント,Blog,お知らせ

申し込んでいたCOMITA152のスペースが決まりましたのでご案内します。
6月1日、東京ビッグサイト東2ホール す40b「白川」
歴史島です。

今回は募集数を大幅に上回る申し込みがあり、抽選になってしまったので、どうなるかと思っていましたが、無事にスペースをいただくことができました。ありがたいことです。

『霸王の輔 呉越春秋異聞』1巻の発行を予定しています。
以前にもご説明したとおり、旧作をリメイクした新作になります。

内容は、すでに公開している1話、4月中に公開予定の2話は確実に収録する予定です。そのあともう1話ぐらいは入れたく、スケジュールの面も考慮して3話は少し短めにまとめ、1~3話を収録するという形になるかと思います。

基本的にはweb再録となりますが、同人誌版はweb版と違ってウォーターマークは入っていません。また、一部表現がweb版と異なります。

詳細については、イベント前に改めてご案内させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。

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第一話を公開しました

3月20日に「霸王の輔 呉越春秋異聞」第一話を公開しました。

当初の予定ではもっと早く、2月には公開するつもりでした。仕事の原稿ではないので、合間にイラストや小ネタ漫画などを投稿しつつ、気楽に描いていこうと思っていたのですが、なかなか予定通りにはいきませんね。
2月初めにインコさんのことがあって、しばらくしょんぼりしていたのが一番の原因ではあるのですが、目の前に描くべき原稿があるということで、意外と早く立ち直れたかもしれません。

これまで描いてきた旧作を中断して、新しくリメイク版を作ることにした経緯は以前の記事にも書かせていただきました。今までの作品を追って下さった読者の方には大変申し訳ないのですが、今後は新作をがんばって描いていきますので、どうぞよろしくお願いします。

 

作品の方向性自体は旧作から変わらず「親の支配からの脱却」が重要なテーマの一つとなっています。
旧作を描いていた当時は私自身もまだその問題について整理がついていませんでした。

いま、改めて物語を構成しなおし、初回は旧作とはかなり違った展開となりました。
范さんの置かれている状況はあえて単純化し、「長年身近な人に否定され続けたせいで極端に自己評価が低い」という彼のキャラクターを以前よりは端的に、わかりやすく表現できたのではないか…できてたらいいな…と思っています。

他者からの否定といっても、彼の場合は罵倒されたり暴力を振るわれたりといった、わかりやすい否定をされてきたわけではなく、外部から見ればむしろ恵まれているほうかもしれません。
ただ、幼少期から「どんなにがんばっても決して認めてもらえずもっと上を目指せと言われ続ける」という環境に置かれ、結果的に「現状の自分を常に否定される」という状況が長年続き、それが彼の人格形成に暗い影を落としています。
いい年をして精神的に自立できずぐだぐだしてる割に頭は切れるという設定ですので、主人公のくせにけっこう陰湿でやなヤツです。こんな主人公ですが徐々に変わっていくはずですのでどうぞよろしくお願いします。

范さんの抱えている悩みは、共感してもらえる方とそうでない方とに分かれてかれてしまうとは思いますが、もし刺さる方がいれば一緒に彼の成長を追っていってくださると嬉しいです。

 

 

今回は初めて自作3Dを使用した原稿となりました。
CLIP STUDIO ASSETSに公開している戦車や戈のほか、車蓋付きの馬車・剣・燭台・ローテーブルなどを使用してます。あと、句踐様のいる天幕もアタリ用の骨組みだけ作ってそれに合わせて作画しました。

Blenderで3D制作を本格的に始めたのは今年に入ってからですが、作画補助ツールとしてはかなり強力なものだと感じています。

ASSETSで公開せずに自分だけで使う分には多少いい加減なモデルでもいいので、シーンに合わせて自分で作れるようになったのは大きいです。まだまだ初心者なのでたいしたものは作れませんが、Blenderは始めて良かったなと感じています。

 

 

漫画の掲載にあたって、
「なんかいい感じのマンガビューア~slick-custom~」
https://guardian.bona.jp/st/cv/
というビューアを利用させていただきました。
これ、設置がものすごく簡単でした。ありがとうございます!
私の環境のせいかもしれないですが、スマホ表示だと最後の「もう一度見る」ボタンが効いたり効かなかったりするようです…漫画の閲覧そのものには問題ないですが、原因がわかったら対処させていただきます。

 

web掲載版と同人誌版について

今回webにアップした漫画はGlaze(画像保護)を強めにかけ、さらに全面にウォーターマークを重ねています。
元画像はグレースケールで書き出したのですが、Glazeをかけるとちょっとピンク色っぽいもやもやが出るみたいです。また、流血シーンなどはweb版用に少し控えめな表現に変更しています。

いずれ同人誌に再録する予定ですが、その際はweb版向けの修正がないものになります。
有料頒布となる同人誌版と差別化するため、web版はあえて低画質にしています。ご了承ください。

 

今後の予定

6月のコミティア152に申し込んでいます。
ただ、募集4500に対し申し込みサークルは約6200で、抽選になるそうです。
おそらく募集数よりは多めに詰め込んでもらえるとは思いますが、今のところはどうなるかわからず、当落待ちの状況です。
結果がわかり次第、またお知らせしたいと思います。

 

第二話の公開は4月を予定しています。
どうぞよろしくお願いします。

Blog,お知らせ

第一話進捗

3月のスケジュールが決まりましたので、遅れている第一話の進行をリスケしました。
遅くとも3月20日の春分の日までにはアップしたいと思います。

現在の進捗は作画が1/3程度です。
第一話なのでどういうトーンを使うかなども含め、あれこれ設定の見直しをしつつ進めてるので、やはり時間かかりますね。
いつも10ページを一区切りにして作業を進めてるのですが、2月前半に思うように進められなかったため、スケジュールを変更し12ページ単位で区切ってみたのですが、この2ページが思ったよりも重い。
次回以降はやはり10ページ区切りに戻そうと思います…。

久しぶりに描いた皮甲。めんどくせぇアガりますね。
前半は戦のシーンなので范さんが生き生きしてます。

 

 

3D素材公開

CLIP STUDIO ASSETSに3D素材「鼎」をアップしました。

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2153344

下がLT変換で線画を抽出したものです。
変換時の設定はこんな感じ。

なんの紋様もないシンプルな鼎ですが、漫画の背景がちょっとさみしいときの画面埋めなどにお使いいただければ。

これまでにアップした戈や戦車同様、思ったよりたくさんDLされていてびっくりしています。
ごく一部の人にしか需要がないだろうなあと思っていたので。
実際に使われるかどうかは別として、興味を持っていただけてありがたいことです。

これで中国古代史漫画を描く人が少しでも増えてくれないかな…とひそかに期待してます。

以前投稿した戈や戦車もよかったらご利用下さい。

戦車
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2146661

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2145385

お知らせ,Blog

イベント参加予定

2025年6月開催のコミティア152に申し込みました。

申し込み履歴を見ると、コミティアは2019年の130以来ですね。5年ぶり!久々の参加、楽しみです。
『霸王の輔』新作の1巻を出したいと思っています。よろしくお願いします。

 

 

『霸王の輔』制作状況

現在、第一話のネームが完成し、台詞の打ち込みも終わり、作画に入ったところです。
これまで描いてきた作品と今後の活動方針についてはこちらの記事をご参照下さい。
【お知らせ】「霸王の輔」今後について

旧作をずっと読んで下さった方には申し訳ありませんが、今後は新作のほうをがんばって描いて行こうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。新作は「呉越春秋異聞」というサブタイトルが付きます。

 

第一話のネームは、はじめ40Pでしたが、流れが悪かったので4ページ削り、36ページとなりました。
数コマほどあったフーちゃんの出番はなくなり、第一話は越の人たちが中心となります。


ちなみに紫色の線がネーム、青いのが下絵です。

4ページ削ったので、うまくいけば2月中にアップできるかな?と思っていたのですが、その矢先、長い間一緒に暮らしてきた大切なセキセイインコの「まぁちゃん」が、虹の橋を渡って行ってしまいました。
もうお葬式は済ませ、だいぶ落ち着いてきたのですが、なんだかぼんやりして集中力がなくなっていて、執筆ペースを取り戻すには少し時間がかかるかもしれません。
ただ、いつまでもボケボケしてるわけにもいかないので…。
できれば、第一話は3月半ば、遅くても3月中には公開したいと思います。

 

公開方法は、こちらのサイトをメインに公開するほか、Blueskyでの投稿を考えています。第一話を公開後は、一話分を二回に分ける形で定期的に投稿していきたいと思っています。

 

コミティアで発行予定の冊子版は、基本的にWEBで発表した漫画を加筆修正してまとめたものになります。
WEB版のほうはウォーターマークが入るほか、このご時世なのであまりネットに上げないほうがいいと判断したシーンはカットすることもありますので、冊子版が『完全版』のような扱いになります。

 

【フォントとかタイトルロゴの話】
これまでは、メインの台詞はクリスタユーザー特典の「イワタアンチック」に、漢字部分は「Noto Sans JP Medium」を組み合わせた合成フォントを使用していました。
今回新作を制作するにあたり、メインの台詞には「貂明朝アンチックMedium」、モノローグには「さつき源代明朝」、ナレーション等には「Noto Sans JP 」を使うことにしました。少しだけ雰囲気が変わるかもしれません。

タイトルはこんな感じで考えています。

また作業が進みましたらお知らせしたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。