Blog,お知らせ

イベント参加予定

2025年6月開催のコミティア152に申し込みました。

申し込み履歴を見ると、コミティアは2019年の130以来ですね。5年ぶり!久々の参加、楽しみです。
『霸王の輔』新作の1巻を出したいと思っています。よろしくお願いします。

 

 

『霸王の輔』制作状況

現在、第一話のネームが完成し、台詞の打ち込みも終わり、作画に入ったところです。
これまで描いてきた作品と今後の活動方針についてはこちらの記事をご参照下さい。
【お知らせ】「霸王の輔」今後について

旧作をずっと読んで下さった方には申し訳ありませんが、今後は新作のほうをがんばって描いて行こうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。新作は「呉越春秋異聞」というサブタイトルが付きます。

 

第一話のネームは、はじめ40Pでしたが、流れが悪かったので4ページ削り、36ページとなりました。
数コマほどあったフーちゃんの出番はなくなり、第一話は越の人たちが中心となります。


ちなみに紫色の線がネーム、青いのが下絵です。

4ページ削ったので、うまくいけば2月中にアップできるかな?と思っていたのですが、その矢先、長い間一緒に暮らしてきた大切なセキセイインコの「まぁちゃん」が、虹の橋を渡って行ってしまいました。
もうお葬式は済ませ、だいぶ落ち着いてきたのですが、なんだかぼんやりして集中力がなくなっていて、執筆ペースを取り戻すには少し時間がかかるかもしれません。
ただ、いつまでもボケボケしてるわけにもいかないので…。
できれば、第一話は3月半ば、遅くても3月中には公開したいと思います。

 

公開方法は、こちらのサイトをメインに公開するほか、Blueskyでの投稿を考えています。第一話を公開後は、一話分を二回に分ける形で定期的に投稿していきたいと思っています。

 

コミティアで発行予定の冊子版は、基本的にWEBで発表した漫画を加筆修正してまとめたものになります。
WEB版のほうはウォーターマークが入るほか、このご時世なのであまりネットに上げないほうがいいと判断したシーンはカットすることもありますので、冊子版が『完全版』のような扱いになります。

 

【フォントとかタイトルロゴの話】
これまでは、メインの台詞はクリスタユーザー特典の「イワタアンチック」に、漢字部分は「Noto Sans JP Medium」を組み合わせた合成フォントを使用していました。
今回新作を制作するにあたり、メインの台詞には「貂明朝アンチックMedium」、モノローグには「さつき源代明朝」、ナレーション等には「Noto Sans JP 」を使うことにしました。少しだけ雰囲気が変わるかもしれません。

タイトルはこんな感じで考えています。

また作業が進みましたらお知らせしたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

Blog,考察

前回の記事で、中国古代の馬は体高130cm程度と書きました。

https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/2000777

こちらの研究によれば、雲夢睡虎地秦簡における秦の軍馬の体格の基準として5尺2寸という規定があり、それは現代の約134cmにあたるそうです。
そして、実際の遺跡からは134cm程度の馬のほか、125cm程度の馬もみられるということです。

秦馬の研究なので南方の越とは馬の系統も違ってくるでしょうが、中国古代において、あまり大きな馬は一般的ではなかったのではないかと考えられます。

Blog

先日、クリスタの素材として戈と戦車を作り、公開しました。
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2145385 (戈)
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2146661 (戦車)

 

以前は自分の漫画に素材を使うことに抵抗があったのですが、お仕事で漫画を描くときに、時短のため3D素材を使うようになりました。
そして、制作環境もだんだん変化してくるものだし、限られた時間の中で作品を描いていくには便利なツールは使えた方がいいのではないかと考えるようになりました。

しかし、歴史創作に使える3D素材というのは限られてきます。

それなら自分で作るしかないのではないか?
とは思ったものの、3Dなんてどうやって作るのか見当もつかず、とりあえずネットでいろいろ検索してみました。
すると、Blenderという無料で使える高機能なソフトがあり、それで作ったデータをクリスタ用の素材にできることがわかりました。

さっそくBlenderをDLし、チュートリアル動画を見ながら簡単な家具や果物を作ってみました。
これなら何とかできるかもしれない…と思ったのが11月の始め。その後はスケジュールの関係でなかなかBlenderに触れませんでしたが、1月になってから再び勉強を再開しました。

 

とりあえず1つ作ってみようと思って選んだ題材が「戈」です。
春秋時代によく使われていた長柄武器で、曲がった刃がついています。
小さいからすぐできるだろうと思っていたのですが、これがなかなか大変で、一つ躓いてはネットで検索して解決方法を探し、また一つ躓いては検索し…という繰り返しでした。
なんとかそれっぽい形はできたものの、刃の部分にへんな皺が寄ってしまい、あまりいい出来ではありませんでした。公開も躊躇したのですが、うまくなってからにしようと考えていたら一生公開などできないと思い、公開させていただくことにしました。

 

 

次に作ったのが「戦車」です。
戦車といっても20世紀に登場した装甲車両(tank)ではなく、戦闘用の馬車(chariot)です。
戈を作る過程でだいぶBlenderに慣れてきたので、制作そのものは戈よりも楽でした。

中国では殷の時代から戦車が登場し、戦国時代まで使われていましたが、基本的な構造は変わりません。
前に一本の轅が突き出し、轅の先に横棒が付き、そこに馬を繋ぎます。乗車する部分(輿)の囲いは後ろ側が切れており、そこから乗り降りしたと考えられます。
あいにく春秋時代末期の馬車の復元図というのが探せなかったので、戦国時代の湖北宜城羅崗車馬坑という遺跡から出た馬車を参考にしました(「文物」1993年12期 総451期)。細かいところは簡略化したものの、全体としてはそれっぽい形を目指しました。

 

作ってみてわかったのですが、輿がかなり狭かったです。同じ車馬坑から複数の馬車が出土していますが、横幅が135~150cm、奥行きが109~130cmでした。
馬は中型種で体高はせいぜい130cm程度【01】。乗員は3人が基本で、それぞれ御者、戈担当、弓担当でした。
これに3人乗るとこんな感じでしょうか。

以前漫画で戦車を出したときは、スケールを意識せずなんとなくイメージで描いていたので、もっと大きく描いてしまったんですが、思っていたのよりずっと狭かったです。
サスペンションもなく乗り心地は最悪だったろうし、訓練した人でないと乗れないというのも納得できました。

実際の戦闘がどうだったのか、見たわけではないので私個人の印象なのですが、戈という武器は何かを引っかけるような形になってるので、一撃で相手を仕留めるというよりは、すれ違いざまに相手の乗員を引っかけて車外に落とし、落ちた乗員に周りの歩兵がよってたかってとどめを刺す…みたいな感じだったんでしょうかね。

 

 

戦車の3DデータをクリスタでLT変換し線画抽出するとこんな感じです(上)。
ベクターレイヤーとして線画にしてから、線種を変えると少し手描き風味が出せるかもしれません(下)。
(参考→ LT変換後の線をがさがささせる【クリスタ】

 

Blenderのチュートリアルでよかったのはこちらのシリーズ

全18回の初心者向け講座です。
ソフトの操作方法からわかりやすく説明してくださるので私はこれが一番わかりやすかったです。

 

戦車と戈の3D素材はこちらから無料でDLできますのでよかったらどうぞ。
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2145385 (戈)
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2146661 (戦車)

 

【01】馬の大きさについて

Blog

覇者と會盟についての漫画を更新しました。

2枚目の1コマ目、最初は絵の配置だけ考えてこういう絵で投稿してしまったのですが、

元になった2014年のペーパーではこうでした。


たしか耳の向きをちゃんと意識して描いた気がするなあ…と、投稿した後で思い出して、画像を修正しました。

ただソースがいまちょっとわからないので、わかったらまた書きたいと思います。