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漫画に登場する文種さん、私はずっと「ぶんしょう」と読んできて、作中でそのようにルビも振っています。
しかし、普通は「種」って、「しゅ」ですよね。
実際、文種さんのことを「ぶんしゅ」と読む方も多いようです。

どうして私は彼のことを「しょう」だと思っていたのだろう?
これは、何かこだわりがあるというわけではなく、ずっと昔から「しょう」だと思っていました。

なにかこう…「しょう」と読ませる要因があるのかしら?と思って文献に戻ってみましたが…

読み方が複数あれば、「種○○反」とか、発音に関する注がありそうですが、それもありません。
ということは、ごく普通に読めばいいっぽいですね。

 

ちなみに家にあった漢籍の和訳本にあたると、
平凡社の「史記」、明治書院の「国語」いずれも「しょう」とルビが振ってあります。
少し上の世代の方は「しょう」と読むのか…?

 

で、辞書引いてみました。
「しゅ」は呉音。
「しょう」は漢音でした。

これは単純に、「漢文は漢音で読むから『種』は『しょう』」ってことでいいんでしょうかね。
「万暦帝」を「まんれきてい」ではなく「ばんれきてい」と読むようなものか?
そういうことなら一応説明が付きます。

 

「ぶんしゅ」と読むのが間違いかというとそんなことはなくて、日本だと「種」は「しゅ」と読むのが普通だし、大漢和辞典も「ぶんしゅ」だし、まあどちらでもいいんじゃないかと思います。

ただ私の漫画ではずっと「ぶんしょう」で通してきたのでこれからも「ぶんしょう」で行こうと思います。「なんで白川さんの漫画では『ぶんしょう』なんですか?」って聞かれたら「漢音だから!」と答えることにします。

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文種さんの名前

 

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2022年の冬コミで配布したペーパーの漫画です。

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2022年の夏コミで配布したペーパーです。

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呉越春秋 闔閭内伝
至今後世,即山作冶,麻絰葌服,然後敢鑄金於山。

「山に入って冶金をし、麻の帯をしめ茅草の服を着て…」と訳してみましたが、「葌服」を大漢和では「香草を佩びる」と解釈しています。「葌」に香草という意味と萱という意味があるようです。

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 11/15コミティアでの「霸王の輔」8巻は延期し、今回は準備号として「霸王の輔7.1」を発行します。50ページほどの新刊を予定しており、制作期間もとっていたのですが、突発的な家庭の事情により、思うように原稿を進められませんでした。

 短いものを8巻として出すことも考えましたが、このシリーズは自分にとって思い入れの深いものであり、きちんとしたものを出したいと思い、今回は冒頭部分を準備号とすることにいたしました。話の流れが分かる程度に絵は入っていますが、背景がなく仕上げも粗いので、8巻収録時に加筆修正予定です。準備号は20ページ、200円で頒布予定です。

 今後の対応についてですが、11月15日のコミティアで準備号を購入いただいた方は、8巻を購入いただく場合に、8巻の価格から準備号代金を差し引かせていただきます(8巻が700円の場合500円、800円の場合600円とさせていただきます)。詳細は新刊にご案内を挟み込んでおきますのでご覧ください。

 冬コミは別ジャンル参加ですので、8巻の発行は来年5月のコミティアになると思います。楽しみに待っていて下さった方には、このような形になってしまい、たいへん申し訳ありません。どうぞよろしくお願いいたします。