歴史ジャンルでの參加にあたって
越に關する史料というと、春秋時代の同時代的な史料というのはあんまりなくて、戰國期以降に成立したとみられる説話が多い。各史料の成立年代をどうとらえるかにもよるけど、范さんの名前が出てくるのも戰國後期以降の文獻からになる。
句踐の死後、戰國期になってから句踐の滅呉に關する説話がふくれあがって、呉越の復讐譚のようなものが形成されていって、そういう説話が史記の越世家などにも反映されてる。國語の呉語・越語にもそれぞれことなる系統の説話がみられる。
史料の中でも、史實である部分とあとから形成された説話的な部分がある。そして説話的な部分をどう扱うかということなんですが、自分の創作の中ではわりと切り捨ててしまうだろうなと。だからうちの句踐樣は薪の上で寢たりしません。
越が呉に討たれて句踐が呉に連れて行かれたとしても、普通に質として行ったんじゃないかと思うのですよ。。。呉越春秋なんかだといろいろひどい目にあってるようですが、そういうのはたぶん描かない。でも多くの人が惹きつけられるのはむしろそういう説話的な要素のほうなのかなとも思う。
だけど自分としては、むしろ説話的な傳説的な部分を取り去ったところに何があるかを描きたいのです。もちろんまんがなので史實通りというわけではなく、もしかしたらこんな感じだったんじゃないか、という自分なりの創作なので、ストーリー自體はオリジナル色が強くなると思います。
だからこれまでコミティアも歴史ではなく創作少女で參加してたんですが、歴史のほうがこういうのが好きな讀み手さんに見つけてもらいやすいかな?と思って、夏は歴史で參加することにしました。
(ツイッターに投稿した内容を再掲しました。)
8月の予定について
2013年8月の予定についてのご案内です。
●2013/08/11(日) コミックマーケット84 2日目 東ピ56a
新刊を予定しています。
●2013/08/18(日) COMITIA105 さ21a
新刊はありませんが、ちょっとページ数多めのペーパーというか、小冊子のようなものを作っていきたいと考えています。
詳細が決まりましたらあらためてまたご案内します。
COMITIA104御礼&その他お知らせ
遅くなりましたが、COMITIA104ありがとうございました。
今回、「歴史部」という企畫に參加させていただきました。サークルカタログやアンソロを發行したり、「闇飴袋」というお菓子がもらえるスタンプラリーをやったり…というものでした。あまりこういうのに參加したことなかったので、樂しかったです。
うちのサークルは、スタンプラリーのシールを配らなくちゃいけないのにうっかり渡しそびれたりして、あまり企畫には貢獻できなくて申し譯なかったですが…
打ち上げにも顔を出させていただいたのですが、新參者にもかかわらず、皆さんいろいろ氣を遣ってくださり、樂しい時間を過ごせました。
企畫してくださった歴史部スタッフのみなさま、ありがとうございました。
そして、うちのサークルにお立ち寄りいただいたみなさまも、ありがとうございました。
今回、これまでと異なり歴史ジャンルでの參加ということで、いつもと違うかたにも手にとっていただけたような氣がします。
COMITIAに出るようになってもう5~6回目ぐらいになるのかな?少しずつですが、新刊だけ手にとってくださる方も出てきたようで、前の本を讀んで續きに興味を持ってもらえたのかな~と、嬉しく思いました。
その新刊の「侵寇前夜 霸王の輔 三」ですが、しばらくこのシリーズの執筆をお休みしていて、その間、作品のテーマ的なものを考えなおしてみました。
その結果、自分なりにキャラは動いてくれるようになってきたかなという感觸はあるんですが、これまで出した1、2卷とは、ちょっとずれてしまった部分もあるように思います。しばらくシリーズものとして續けようと思っていますので、少しずつ自分の描きたい方向にシフトしながら描き進めていくことになると思います。これからもどうぞよろしくお願いします。
サンプルページ、ペーパーはWorksにアップしました。
●通販について
新刊「侵寇前夜 霸王の輔 三」は、これまでと同樣に「とらのあな」で取り扱っていただけることになりました。
これから納品しますので、販賣が始まりましたらあらためてご案内します。
自家通販は、いずれ行いたいと考えています。ただ、すぐに開始するということはないと思うので、當面は「とらのあな」の通販をご利用いただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。
●今後の活動について
夏あたりに「霸王の輔」の續編を出したいと考えています。
COMITIA104お品書き
現時点(4月20日)での予定です。
変更がありましたら随時お知らせします。
文種
<ぶんしょう>
年齡:41
身長:180
楚出身。
范蠡よりも早く越に入り、越王允常に仕えていた。
允常の死後も越にとどまり、范蠡と共に句踐に仕える。
『左伝』『国語』『史記』なのでは「大夫種」として登場します。『呉越春秋』になると「文種」という名前で書かれています。
范蠡とともに、越王句踐に仕え、范蠡が去った後も越に残り、句踐に誅殺されたと伝えられています。
本作では、范蠡より早く越に入った、楚出身の大夫として登場します。同郷ということもあり、范蠡のよき先輩として、時に厳しく、時に優しく接しています。