文献に見られる范蠡② 『韓非子』內儲説下

他に戦国期の史料で范蠡が登場するものに『韓非子』などがあります。

越王攻呉王、呉王謝而告服、越王欲許之、范蠡・大夫種曰、不可。昔天以越與呉、呉不受、今天反夫差亦天禍也。以呉予越、再拜受之、不可許也。太宰嚭遺大夫種書曰、狡兔盡則良犬烹、敵國滅則謀臣亡。大夫何不釋呉而患越乎。大夫種受書讀之、太息而歎曰、殺之、越與呉同命。(內儲説下)

越王は呉王を攻め、呉王は謝して降服を告げた。越王はこれを許そうとしたが、范蠡・大夫種は言った
「なりません。昔天が越を呉に与えましたが、呉は受けませんでした。今天が夫差に反したのもまた天の禍です。呉を越に与えるなら、再拝してこれを受けて下さい。許してはなりません」
太宰嚭は大夫種に書を送って言った
「すばしこい兎が死ねば良犬は煮られ、敵国が滅べば謀臣は亡びます。大夫はどうして呉を許して越を苦しめないのですか」
大夫種は書を受け取りこれを読むと、溜息をついて言った
「これを殺すなら、越は呉と命運を同じくするだろう」


どっちかというと文種が中心のエピソードですが。
このあたりになると、具体的な出来事や台詞などを含む説話が成立していたようです。