歴史ジャンルでの參加にあたって

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越に關する史料というと、春秋時代の同時代的な史料というのはあんまりなくて、戰國期以降に成立したとみられる説話が多い。各史料の成立年代をどうとらえるかにもよるけど、范さんの名前が出てくるのも戰國後期以降の文獻からになる。 

句踐の死後、戰國期になってから句踐の滅呉に關する説話がふくれあがって、呉越の復讐譚のようなものが形成されていって、そういう説話が史記の越世家などにも反映されてる。國語の呉語・越語にもそれぞれことなる系統の説話がみられる。

史料の中でも、史實である部分とあとから形成された説話的な部分がある。そして説話的な部分をどう扱うかということなんですが、自分の創作の中ではわりと切り捨ててしまうだろうなと。だからうちの句踐樣は薪の上で寢たりしません。

越が呉に討たれて句踐が呉に連れて行かれたとしても、普通に質として行ったんじゃないかと思うのですよ。。。呉越春秋なんかだといろいろひどい目にあってるようですが、そういうのはたぶん描かない。でも多くの人が惹きつけられるのはむしろそういう説話的な要素のほうなのかなとも思う。

だけど自分としては、むしろ説話的な傳説的な部分を取り去ったところに何があるかを描きたいのです。もちろんまんがなので史實通りというわけではなく、もしかしたらこんな感じだったんじゃないか、という自分なりの創作なので、ストーリー自體はオリジナル色が強くなると思います。

だからこれまでコミティアも歴史ではなく創作少女で參加してたんですが、歴史のほうがこういうのが好きな讀み手さんに見つけてもらいやすいかな?と思って、夏は歴史で參加することにしました。

(ツイッターに投稿した内容を再掲しました。)

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