【越絶書】易曰知幾其神乎道以不害為左
越絶書 越絶巻第十四 越絶徳序外伝記第十八
易曰知幾其神乎道以不害為左
とありますが、易経繫辭下では
子曰知幾其神乎君子上交不諂下交不瀆其知幾乎幾者動之微吉之先見者也君子見幾而作不俟終日
となっており、「道以不害為左」は見られません。
では「知幾其神乎」部分のみが易からの引用として書かれているのか?というと、ここの越絶書の文の構成が
易曰知幾其神乎道以不害為左傳曰知始無終厥道必窮此之謂也
なので、「易曰」以下と「傳曰」以下が対になって、「此之謂也」にかかっていくように思えます。つまりここの越絶書の文としては「知幾其神乎道以不害為左」を易からの引用として扱っているようにも思えます。
「道以不害為左」ですが、三民書局の新訳越絶書という本では、ここは易からの引用とはしておらず「古人認為『左』属陽、陽主生、吉利」としてここを「遠離災禍為上策」と訳してます。
ただ「左」を上策としていいのか、私は「道は害さないことをもとるとする」と逆に訳してしまいましたが、ちょっとここわからないので保留にしておきます。